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「あの人ね・・・」と言うから、何の話しかと思いきや、どうやら飼っている犬の事らしい。犬を「あの人!」と呼ぶ程だから、可愛くて仕方がないらしい。


テレビニュースでペットの犬を飼っている、家を取材していたのだが。㎏2万円する松坂牛のロースの脂身をはずし、何やら調理して「ハーイ!ミーちゃんご飯ですよ」と与えているのだ。なんと、その食器が純銀製で5万円である。犬を猫可愛がりしているのだ。最近のペットブームは、チョット加熱気味である。


小学校の2,3年生の頃だったろうか。大学生の従兄弟と三人で銭湯の帰り道に、仔猫を拾って帰った。
しかしだ、死んだばあさんが大の猫嫌いだったので、家の台所に隠して置いた。子供心に、ばあさんに見つからないかとハラハラしていた。


しかし腹がへったのか仔猫が「ミャーン」と鳴く。それを聞きつけた、ばあさんが右の眉をキッと上げて「ん!猫いるんでないか!?」と叫ぶ。従兄弟が「外で鳴いてるんだ」と誤魔化したが、また「ミャーン」と鳴くから、サー大変。


「どこだ」と、鳴き声のする台所へ行ったばあさんに遂に見つかってしまった。それからが「捨てて来い!」と言うばあさんと、「飼う!」と言い張る従兄弟とで大騒動。


結局は「チャコ」という名を付けて飼う事になった。これが勝気な猫で、家でスキップしていたら、仏壇の陰に隠れていたチャコが跳び出てきて爪で足を引掻かれ、「イテーッ!」と、こっちは跳び上がった。しかし、なんだかんだ言ってチャコを一番可愛がっていたのはばあさんだった。


小学校4年生の時に、砂川から札幌に引っ越して来た。越してきた家に「ネズミがいるな」(今時ネズミがいる家など皆無であろうが、昭和三十年代の頃である)と父が言い、野良猫を拾ってきて「ニコ」と名付け飼い始めた。


何年かしてニコが仔猫を数匹産んだが、一匹だけ残して、あとは近所の家にもらわれていった。残った仔猫は、ニコが産んだから「サンコ」と名付けた。ニコとサンコと、「ゴマ」と名付けた犬も飼っていた。僕はこのゴマが可愛くて、メンコクて大好きだった。人懐っこく温和で怒ったように吠えることが無かった。

しかし、母もゴマを飼うのを、持て余すようになり、近くの工事現場の事務所の番犬に貰われて行く事になった。


その日工事現場から二人のオジさんが引き取りに来た。尻尾をフリフリ、後ろを振り向きながら連れて行かれるゴマ。
ゴマと別れなければならない悲しさと、子供の僕にはどうする事も出来ない無力さに、泣きそうになった。あれからゴマは幸せだったのだろうか・・・。


さてニコとサンコの話しである。


母が鯖の味噌煮の缶詰を「食べなさい」とくれた。嬉しくて、近くにいたニコに「ホラー」と、鯖缶の香りだけを嗅がせて与えなかったのだ。ニコは美味しそうな匂いに「ニャーオ!」と目の色を変えた。

それを見ていた父に「トシ!そんな事するな、卑しくなる」と言われ、ニコに鯖を一切れやると、「アグウ アグウ」と唸りながら食べていた。

猫語で「ウマイ ウマイ」と言っていたのかな。


当時、猫の餌さは俗に言う「猫飯(ねこまんま)」で、ご飯に味噌汁をかけたものや、(猫は猫舌なので冷めた味噌汁である)ご飯に削り節を混ぜた物を与えていた。卓袱台に食事の用意が並べられると、その匂いを嗅ぎ付けて、ニコとサンコが「ニャーオ!」と鳴きながら卓袱台の端に手を(足か?)掛けてきた。


妹はサンコを可愛がっていて、母が晩に帰宅してサンコがいないのに気が付き、妹に「キミちゃん、サンコ何処行ったの?」と尋ねると、妹が「知らなーい!」と応えていたのが、妙に印象に残っている。



最近はキャットフードやドッグフードで、茶色のコロコロしたスナック菓子みたいな物と、缶詰でパテ状の物などがある。そんな餌のせいか、家中で飼っていて運動不足なのか、犬猫も肥満が多い。NHKラジオ第1放送、「ラジオほっとタイム」の番組中の「ペットの相談」日には病気や躾など、多くの相談が寄せられている。



猫はほっつき歩くのが商売みたいなもんだ。日も暮れて戸締りをしてから、ニコやサンコが帰ってくると、「入れてくれ!」と、ドアを爪でガリガリと引掻くのだ。父が気が付き「トシ、サンコ帰って来たんでないか入れてやれ」と言われ、ドアを開けると「ニャーォ」と鳴きながら入ってくるのだ。それに気が付く時はいいが、たまにドアの外で丸まって寝ている、なんてこともあった。


外から家に入る時は、猫は土足である。泥や埃のままだから、母が「チャッチャッと足拭いて、家に入る猫いないもんかね?」と言っていた。ニコやサンコの泥足を雑巾でよくふいてやったな。


猫は爪を研ぐ。家の柱に背を伸ばして立ち上がり、それこそ「バリバリバリ」と音を立て爪を研ぐのだ。柱にキズが付くので「ニコ!ダメ」と、やめさせようとしたら、母に「いいから、やらせておきなさい」と言われた。柱は、爪を研いだ痕でササクレ立っていた。


そのニコが二階の窓から屋根に出たが、どうした事か屋根の傾斜にスベリ落ちて行くのだ。得意の爪を必死になって立てたがトタン板で爪が効かない。そのまま軒下に落下した。「アッ!ニコ」と叫んで、階段を駆け降りた。落下の勢いでグシャグシャに潰れたニコを想像したが、さすが猫だ身が軽い。軒下に置かれた材木の上にヒラリと着地したのだ。何事も無かった様に「ニャーオ!」と鳴く姿にホッとした。


ニコに鏡を見せた時の事だ。自身の映った姿を不思議そうに見て、鏡に向かって爪を立て、やおら鏡の後を覗くと、誰もいない「なんだ?」と言うように妙な顔をしていた。



十勝地震が起きた時は、突然のガタガタガという揺れにビックリ仰天したニコが「ニャニャニャニャ-ン!」叫びながら家を飛び出して行ったそうな。


しかし、命在るものいつかは・・・。可愛がっていたペットを亡くし、ガックリと気を落とし「ペットロス症候群」という鬱病になる人もいるそうである。


親猫のニコよりサンコの方が先に亡くなった。サンコを、とても可愛がっていた中学生だった妹は、母の勤め先に「母さん、サンコ死んだんだから」と泣きながら、告げに行った。


まぁ泣くのはいいさ。しかしだ、それからが大変さぁ。サンコの遺体を片付けるのは、兄の俺だよ。「土に埋めてやればいいだろう」って。その時は冬だ、何処も彼処も雪、雪、雪だよ。ペットのお墓がある時代じゃないよ。サンコの遺体を紙袋で包んで雪の中に埋めて冷凍保存。 


春近くなって土に埋められそうになった頃、雪の中からバリバリにシバレた、サンコを掘り出した。近くの公園に「サンコの墓」と書いた紙と共に埋葬した。妹と近所に住む従兄弟達と、静かに手を合わし冥福を祈った。



サンコが亡くなって、親猫のニコが急に妹に甘えてきたそうである。ニコもサンコを亡くし寂しかったのだろうか。だがそのニコも数年して亡くなった。病だったのだろう、最後は「ハァーハァー」と苦しそうに、力なく歩き回り、夜に布団の中に入ってきたりしたが、翌朝亡くなっていた。



遺体はその時住んでいた、家の庭に埋葬した。土を掘り返し、永年一緒に暮らしたニコを埋め、そっと一人で手を合わせた。その日は青空の広がる悲しいほど、天気だったのを、不思議と憶えている。


それ以来、犬も猫も飼った事はない。ニコもサンコも、そしてゴマも天国で父母の膝に抱かれ「ビヨーン!」と鳴いているのだろうか・・・。


著者注:
犬猫などの生き物は、あの世では「ワンワン」と吠えたり「ニャーン」とは鳴かず、「ビヨーン」と鳴くのだ。と聞いたことがある。あの世にまだ逝ったことが無いので、真の程は確かではない。


悪しからず!
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